ハンサードのアメリカ株ファンドの分析の巻
本日はハンサードの中でもアメリカ株を比較していきます。
ハンサードの中には主に5つの米国株ファンドがあります。
まずは相関性を分析してみましょう。
データを取れる2002年11月から2019年2月28日のデータをもとに分析しています。後は比較用のS&P500も加えています。
C12 | C02 | MC202 | MC173 | MC211 | S&P 500種 | |
C12 US Momentum (BlackRock US Flexible Equity) | 1.00 | |||||
C02 US Stock Market (JP Morgan US Value) | 0.96 | 1.00 | ||||
MC202 JP Morgan US Select Equity | 0.97 | 0.98 | 1.00 | |||
MC173 Fidelity America | 0.95 | 0.96 | 0.97 | 1.00 | ||
MC211 Franklin US Opportunities | 0.90 | 0.88 | 0.92 | 0.92 | 1.00 | |
S&P 500種 | 0.94 | 0.97 | 0.97 | 0.97 | 0.93 | 1.00 |
この5つのファンドは相関係数が0.9以上ですので分散投資効果はありません。
もしIFAがこの5つのうち2つを分散投資として組み合わせていた場合、ほぼ気休めといえるでしょう。
運用会社は世界最大の運用会社ブラックロックにJPモルガン、フィデリティにフランクリンテンプルトン社と大手のみという状況です。
正直米国のように取引参加者が多くて、大型株の場合、インデックスを超えるのは、空売りでも入れないとかなり厳しいと思われます。
例えば有名なウォーレンバフェットも、通常の大型株を買うだけではなく、買収をして非上場化させることで業績を伸ばしている面もあるので、なかなか一般人はまねできません。
その様な中でS&P500を超えるファンドはあるのでしょうか?
その可能性としてフィデリティのコントラファンドがあります。このファンドは運用残高が大きいにもかかわらずS&P500を長年上回る実績を残してきました。そのファンドマネージャーはウィル・ダノフ氏です。
しかし残念ながらハンサードにはコントラファンドはありません。
しかし2002年10月からの実績ではフランクリン社のUSオポチュニティのみがS&P500 に買っているようです。インデックスは4倍に位ですが、フランクリン社は5倍近い実績です。
フランクリン社の運用は伝統的に、企業訪問だけではなく企業の置かれた環境やトレンドなどを踏まえて、ボトムアップとトップダウンの両方を組み合わせた運用を行っています。
時に積極的な集中投資することもいとわない点が日本の運用会社とは異なると思います。
現状はITやヘルスケア工業などを中心に投資しています。
銘柄数は74銘柄と分散していますが、1番多く入れているアマゾンは7.4%とかなりのポジションを持っているようです。
モーニングスターのスタイルボックスでは大型成長株投資ということで近年のグロースいな相場に乘って好成績を収めているようです。
ただしグロース銘柄とバリュー銘柄は交互に好成績が来ることが多いのも事実です。
その場合は今後フィデリティのUSバリューファンドもねらい目になるかもしれません。
長期チャートでは成績が一番さえないのですが、今後の成長のための準備をしていると考えれば面白いかもしれません。
現在のバリュー戦略ファンドの多くはバンクオブアメリカやウェルスファーゴなどのあ銀行株のさえない株価に抑えられていますが、今後長短金利差が拡大した場合は銀行株の逆襲が始まる可能性も大いに考えられます。