ハンサード (Hansard)ファンド分析 中国株セクター ② First State China Growth (MC29)
今回は中国株ファンド First State China Growth Fund をご紹介します。
ハンサード(hansard)の中でも特に実績があるファンドとしてFirst State China Growth Fundがあります。
ファーストステート社はオーストラリアの4大銀行の一角である、コモンウェルス銀行傘下の運用会社です。比較的アジア株のファンドについては良い実績を上げており、その特徴は少ない銘柄への集中投資といえるでしょう。
同じくアジアの運用に定評のあったジャーディンフレミング、現JPMorgan系の運用会社がアジア株については金融を重視して投資するのとは異なり、業種的には比較的バランスよく投資するのが特徴です。
また比較的ファンドマネージャーが長く務めるのも特徴のようで、First State China Growth Fundは2000年くらいから同じファンドマネージャーが継続して運用しているようです。
このファンドの実績は特にすごく、運用を開始した1999年からの設定来リリターンガ
2019年1月末時点で1500.6%プラスという、20年で16倍に増やしたファンドです。
ベンチマークであるMSCI China indexは同じ時期に投資していた場合464.6%プラスですので、それと比べても3倍近い差があります。
ファンドの運用残高は3600億円ほどとかなりおおく、モーニングスターのレーティングもゴールドとかなりの実績を上げていることが分かります。
また銘柄数は51銘柄とかなり集中投資している点も見逃せません。
基本60銘柄ほどで、分散投資効果は下がってくるといわれており、むやみに多くの銘柄に分散投資するのに比べて効率よく運用が可能と思われます。
投資対象は一般消費財、ヘルスケア、工業用品を多く組み入れており、今後の中国のサービス業の拡大を見込んだポートフォリオになっています。
また投資対象は香港や台湾の銘柄も入っており、ALL中国といった形での分散投資となっています。
それにしても設定来リターン1500%とはインデックス投資がいいというのはどこかに吹き飛んでしまうくらい良い実績ですね。これぞ海外株ファンドの魅力といえそうです。
ただし度々急落するのは中国だけでなく新興国の特徴です。
できるだけ、下がった時には売らず、上がった時に売るように勧めたいですね。
運用タイミングとしてはまだ満期まで時間がある間のみ組み入れて、後半には徐々に減らしていくことが望ましいと思います。
まとめ
◆中国嫌いでも注目の20年で16倍の運用実績
◆特徴は50銘柄くらいへの集中投資
◆同じファンドマネージャーが継続して運用
◆満期まで期間がある間は積極的に組み入れたい
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