ハンサード（Hansard）孤児契約（orphan policy）の行方 ＩＦＡ契約がなくなるとどうなるのか
ハンサードアスパイアやロイヤルロンドンクオンタム、スタンダードライフハーベスト101などの契約は基本的にＩＦＡを通じて契約することとなります。
これは積立プロバイダーは、運用に関するアドバイスなどはせず、商品の提供のみを行う機能しか持っていないためそのようになっています。
これはイギリスで2000年代の前半に製販分離を押しすすめ、商品を作った会社が、直接販売することは、中立性の観点から良くないということから製品が設計されたことも、無関係ではないと思われます。
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英 国 に お け る Ｒ Ｄ Ｒ (Retail Distribution Review)に よ る
金 融 商 品 販 売 改 革 に つ い て
ニ ッ セ イ 基 礎 研 究 所
小 林 雅 史
１ ． は じ め に
英 国 金 融 サ ー ビ ス 機 構 （ Financial Service Authority、 以 下 、「 Ｆ Ｓ Ａ 」 と いう ）は 、2006 年 ６ 月 か ら 、消 費 者 向 け 金 融 商 品 の 販 売 方 法 に 関 す る 改 革 (Retail Distribution Review、 以 下 、「 Ｒ Ｄ Ｒ 」 と い う ) を 検 討 し て お り 、 2012 年 末 の 実施 が 予 定 さ れ て い る 。
英 国 に お い て は 、 金 融 商 品 の 販 売 は 主 に 独 立 金 融 ア ド バ イ ザ ー （ Independent Financial Adviser、以 下 、「 Ｉ Ｆ Ａ 」と い う 。日 本 の 保 険 仲 立 人 に 相 当 ）が 担 い 、販 売 に 当 た っ て の 報 酬 は 、顧 客 か ら 支 払 わ れ る フ ィ ー（ fee）方 式 よ り 、生 命 保 険会 社 な ど の 商 品 供 給 業 者 か ら 支 払 わ れ る コ ミ ッ シ ョ ン （ commission） 方 式 が 主 流と な っ て い る が 、コ ミ ッ シ ョ ン ・ バ イ ア ス（ commission bias、販 売 商 品 が 手 数 料の 多 寡 に よ り 左 右 さ れ る 傾 向 ） の 根 絶 の た め 、 Ｆ Ｓ Ａ は Ｉ Ｆ Ａ の 報 酬 体 系 に つ いて コ ミ ッ シ ョ ン 方 式 の 全 廃 を 予 定 し て い る 。
詳しくは下記URLより
http://www.js-is.org/wp-content/uploads/2011/12/e368454d29ae98b626e8dfbe8e35d2bc.pdf
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日本の保険でも販売代理店経由で契約された保険が、その販売代理店がなくなったりして、保険会社の直接管理になることがあります。その場合、孤児契約（orphan policy）や野良契約と呼ばれあまりサポートが受けられなくなります。
サポートは受けたい、でも手数料は払いたくない、という人が自ら孤児契約（orphan policy）になった後に、積立プロバイダに様々なサポートを期待されるようですが、基本的には海外のほうが適切な手数料を払わなければ、適切なサポートはしてもらえません。積立プロバイダーはIFAに情報を提供するようにはできていますが、顧客に直接情報を提供するようにはできていないためです。
先日も質問があった人のポートフォリオを見ていると、あまりに直近成績が良いファンドばかりを組み入れていたので、どこのＩＦＡか確認したところ、ＩＦＡはないとのことでした。
ＩＦＡがなくなった場合はどこか適切なＩＦＡを探すべきだと思います
元々が一任勘定の契約の場合は一任勘定のＩＦＡが良いと思いますし、投資助言を受けていた人の場合は投資助言のＩＦＡが良いと思います。
自分で孤児や野良契約になったのなら、自分の足で立っていくべきだと思います。基本的に、運用には情報を集めるコストがかかります。日経のクイック、ロイターやBloombergの金融端末は、月に25万円程のコストがかかります。香港でIFA登録を維持するのにも、コンプライアンス体制構築や顧客情報管理などそれなりのコストがかかります。
無登録で助言を行っている会社はそうした適切なコストをかけず、違法な状況でアドバイスをしていることになります。IFA契約の解除を積極的に進めている会社があるようですが、そのIFA契約の解除を進めている会社が無登録の会社でないかどうか確認したほうが良いと思います。
