ハンサード投資 ドルコスト平均法を利用しないIFA
ドルコスト平均法を利用しないIFA
通常海外の積み立てのセミナーなどに行った場合、ドルコスト平均法の説明を聞きます。今だとハンサードは募集していませんので、ロイヤルロンドンや、インベスターズトラスト、プレミアトラストなどになるでしょうか。
ドルコスト平均法の説明をしますが多くのIFAでは銘柄を短期間で変更しますのでドルコスト平均法の効果は期待できません。
2年~3年の積立で中身を変えているとほとんどドルコストの意味はありません。
ドル・コスト平均法とは、価格が日々変わる金融商品を一度に購入するのではなく、一定額ずつ分けて購入することで、平均買付単価を抑える方法です。例えば積立投信などで毎月一定額を積み立てると、価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付けるため、毎月一定量(口数)を買う方法よりも、結果的に買付単価が平準化することになります。
価格が変動する金融商品は、たまたま価格が高いときに一気に購入すると、高値づかみをしてしまう可能性があります。また、時間分散によるリスク軽減効果が期待できます。
ドルコスト平均法とは一つの金融商品を一度に購入するのではなく、定額ずつ分けて購入することなわけです。1つの銘柄を定額ずつ分けて購入することで時間分散により、買い付け単価の平準化を期待するわけです。
積み立ての途中で銘柄を変更しては、一つの商品を分割して購入するというドルコスト平均法の効果はなくなってしまいますね。
そして価格が変動する金融商品は、たまたま価格が高いときに一気に購入すると、高値づかみをしてしまう可能性があります。
つまるところ、海外積み立てを検討している人は、ドルコスト平均法について説明を受けていても、ほとんど関係ないということですね。
ドルコスト平均法はベストではなくベターな手法
ドルコスト平均法は、銘柄の変更を頻繁に行わないことで、投資対象の平均リターンプラスアルファを目指す運用手法です。
一番安いところを買って、高いところで売ることはできない代わりに、高値掴みをするリスクをなくすことができます。
■資産運用で大切なことはアセットアロケーション
資産配分が一番重要です。この資産配分を基本からどのくらい変化させるかはファンドマネージャーの裁量としてあってもよいと思いますが、積み立て投資で運用する以上は、まずは投資資産の平均値を目指して運用するのが重要だと思います。
GPIFのポートフォリオは想定年率利回りが3%のポートフォリオです。
ここからどのくらいリスクを取っていくのかによりポートフォリオは変わっていきます。
■アセットアロケーション例 Ideal Index Portfolio
例えばフランク・アームストロングのIdeal Index Portfolio では小型株ファンドを中心にポートフォリオを進めています。
1970年から15年投資した場合、このポートフォリオで平均リターンは6.2%、最低3.5%、最大10.1%となります。
今回のポートフォリオは株式の割合が62%、不動産8%、債券30%です。いずれの実績も一括投資の実績です。
過去の実績から統計的にポートフォリオを決めていくのが近代ポートフォリオ理論の基本です。ここに将来のデータをさらに追加することで、各ポートフォリオマネージャーごとの色が出てきます。
8%以上のリターンを目指すには一般的に株式の投資割合が100%近くないと難しくなります。
◆ドルコスト平均法を利用しないIFAがダメなわけではない
勘違いしないでほしいのが、ドルコスト平均法を使わないことがダメなわけではありません。
一括投資形式の運用はドルコスト平均法よりハイリスクハイリターンの傾向が強まりますので、それが希望の場合はそれもいいと思います。
ただドルコスト平均法を利用していないのに、ドルコスト平均法の説明するのは「勘違いさせる」という点で問題があるのではないでしょうか?
そのため、今回はあえてドルコスト平均法を利用しないIFAと記載しました。