ハンサード(Hansard)アスパイア解体新書2021

ハンサード(Hansard)アスパイア(いつかはゆかし)や海外投資を詳しく解説!

ハンサード社アスパイア②【外国組合等の機構】

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2019年にハンサード・インターナショナル・リミテッドは日本で金融商品(2項有価証券)として登録されました。以前は商品説明資料をそのまま邦訳して商品を説明しましたが、今度は日本で登録された内容について9回にわたって案内していきます。

 

 

 

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【外国組合等の機構】

① 組織

アスパイアは、マン島の法令においては組合とは分類されないため、アスパイアの内部に組織は存在しません。アスパイアが日本の法令上、匿名組合に類するものであり、ハンサードインターナショナルがその営業者に該当します。

 

② 運用体制に関する内部規則

(イ) 帳簿・報告書の作成、管理(HASLのオペレーション部)

帳簿・報告書の作成、管理については、HASLに委託しています。HASLのオペレーション部は、ハンサードインターナショナルとのサービス契約に従い、データベースを作成・管理し、オンラインベースの報告書を作成します。HASLは、日本の投資家によるハンサード・ユニットファンドへの投資についてのデータベース管理、当該データベース上における帳簿、報告書(運用報告書、運用明細書及び発注伝票)の適切な作成、管理、オンラインでの契約加入者への開示、ハンサードインターナショナルの支店におけるその他書類(事業報告書及び適用法令上必要とされる他の書類)の作成に必要な情報をハンサードインターナショナルの日本支店へ提供します。ハンサードインターナショナルの日本支店は、提供を受けた情報をもとに、法令上又は自主規制上必要な書類を作成し、監督官庁及び自主規制機関に提出します。

 

(ロ) ディスクロージャー(HGPの財務経理部)

ディスクロージャーに必要な情報の作成及びハンサードインターナショナルの日本支店との連携は、HGPに委託しており、その財務経理部が担当します。HGPの財務経理部は、HASLのアクチュアリー部又は管理系の部門から提供を受けた情報をとりまとめた上で、有価証券届出書、有価証券報告書及び半期報告書等の正確かつ適時の提出に関しハンサードインターナショナルの日本支店と連携します。

 

(ハ) 運用財産の分別管理(HGPのインベストメンツ部ユニットファンド管理グループ及びHASLのオペレーション部)

契約加入者から受領した積立金は、まずマン島ハンサードインターナショナル保有する口座に入金され、HASLのオペレーション部により、各契約加入者の選択に従い該当するハンサード・ユニットファンドに配分されます。かかる資金は、アスパイアの契約条件に従い、HGPのユニットファンド管理グループにより、当該ハンサード・ユニットファンドを選択した他の契約加入者の出資金の配分部分と合わせて、当該ハンサード・ユニットファンドが連動する投資対象ファンドの必要数の持分を購入するために使用されます。投資対象ファンドに投資された資金は、各投資対象ファンドの適切な関係者(管理会社、保管会社等)により適切に分別管理されます。

ただし、投資対象ファンドへの投資はCILがハンサードインターナショナルのために行うことから、どの契約加入者がどのハンサード・ユニットファンドへの持分をどれだけ有しているかにつき把握するため、各ハンサード・ユニットファンドに配分された出資金につき、当該ハンサード・ユニットファンドのビッド価格(後記「2 投資方針 (1) 投資方針 ④ 運用の形態 (ロ) ハンサード・ユニットファンドを通じた投資対象ファンドに対する投資の仕組み」に定義します。以下同じです。)で除して求めた数のユニット数を保有しているものとして、オペレーション部が経営陣の適切な監視および管理の下で、契約加入者口座に当該保有ユニット数を記録して管理しています。当該過程を管理するために設計されたコントロールは、HGPの内部監査部の定期的なチェックの対象となります。

ユニットファンド管理グループは、全てのハンサード・ユニットファンドのユニット価格(注)を管理する責任を負っています。ユニットファンド管理グループは、各ハンサード・ユニットファンドの総投資額を管理し、そのユニット価格を決定し、適宜、投資対象ファンドへの投資及び投資対象ファンドからの償還について指示を行います。各本契約の満期時には、オペレーション部は、満期時における各本契約の価値に相当する金額が確実に当該契約加入者に支払われるよう責任を負います。

(注) 「ユニット価格」とは、ビッド価格及びオファー価格(後記「2 投資方針 (1) 投資方針 ④ 運用の形態 (ロ) ハンサード・ユニットファンドを通じた投資対象ファンドに対する投資の仕組み」に定義します。以下同じです。)を総称していいます。以下同じです。

 

(ニ) リスク管理(HGPのインベストメンツ部ユニットファンド管理グループ)

ハンサード・ユニットファンドの選択は契約加入者に委ねられているため、ハンサードインターナショナルは、各契約加入者のポートフォリオの価格変動リスクに対する管理は行いません。その他のリスク管理については、HASLに委託しています。詳細については、後記「3 投資リスク (2) 投資リスクに対する管理体制」をご参照ください。

 

(ホ) コンピューターシステム管理(HASLのIT部)

ハンサードインターナショナルは、ハンサードインターナショナルとHASLとの間のサービス契約に基づき、HASLのIT部の技術サポートを受けます。日々のインフラ事項(ハンサードインターナショナルの日本支店、顧客、独立財務アドバイザーが使用するウェブ上のオンライン・システム(ハンサード・オンライン)及び社内のメール、データベース、IP電話等を支えるネットワークのシステムを指します。)については、HASLのスタッフ又はマン島のサービスプロバイダーが取り扱います。HASLのIT部のスタッフには、管理担当、インフラ担当、テスト担当、データベース(オラクル(注1))開発担当、JAVA(注2)開発担当、システム分析担当及びセキュリティ担当等が含まれます。

(注1) 「オラクル」とは、米国オラクル社(Oracle Corporation)が開発・販売している、関係データベース管理システムRDBMS)をいいます。

(注2) 「JAVA」とは、米国サン・マイクロシステムズ社(Sun Microsystems)(その後米国オラクル社と合併済み)が開発したプログラミング言語及び当該プログラミング言語で記述されたプログラムの開発及び実行を行うことができるソフトウェアを総称していいます。

 

(ヘ) 運用状況管理、顧客管理(HASLのオペレーション部及びカスタマーサービス部)

HASLのオペレーション部は、各契約加入者が各ハンサード・ユニットファンドに配分したユニットの数に関する記録の保管を通じて、データベース上で運用状況管理を行います。日本の契約加入者については、HASLのカスタマーサービス部が必要な情報を提供します。また、オペレーション部は管理方法を適宜アップデートする等により、日本の法令の遵守に必要な情報がデータベースに入力されるように取り計らいます。

カスタマーサービス部は、契約加入者がハンサードインターナショナルに直接問い合わせてきた場合には、カスタマーサービスの一環として、契約加入者からの問い合わせに対応します(日本語での対応が可能な場合もあります。)。また、オペレーションのサポートの一環として、解約、払戻し、スイッチングその他の要請に対応します(ただし、解約、払戻し等の一定の手続については、契約加入者に対し、独立財務アドバイザーが対応します。なお、スイッチングは、契約加入者が直接オンラインで行う場合以外は、ハンサードインターナショナルが指定する第二種金融商品取引業者を介してのみ行うことができます。)。しかし、前記以外の通常の場合、HASLと契約加入者間のコミュニケーション(契約加入者からの照会を含みます。)は、独立財務アドバイザーを通じて行われます。

 

(ト) 内部監査(HGPのグループ内部監査部)

HGPのグループ内部監査部(以下「内部監査部」といいます。)は、独立した保証・コンサルティング機能であり、英国及びアイルランドの勅許内部監査人協会(以下「CIIA」といいます。)の国際専門プラクティス・フレームワーク(以下「IPPF」といいます。)に従い業務を行います。なお、IPPFには、CIIAの内部監査定義、内部監査の専門プラクティスに関する国際標準、CIIAの倫理規定、内部監査の専門プラクティスに関するCIIAの基本原則が含まれます。

内部監査チャーター(セクション3)は、詳細な手続きに支えられ、リスクベースの5年間の監査サイクル(以下「監査サイクル」(注)といいます。)を策定し維持するために採用されている手法及び内部監査部が実施する年次計画を確認します。年次計画は少なくとも年1回、又は必要に応じてより高い頻度で、ハンサードインターナショナルの監査・リスク委員会により承認されます。全ての内部監査業務は内部監査部により行われますが、特定の目的又は監査計画一般の目的を達成するため、更なる要員又は特別な技術や技能が必要な場合には、ハンサードインターナショナルの監査・リスク委員会の承認を得た上で、外部サービスプロバイダーとの共同作業又は委託(両方を含む場合もあります。)が行われることがあります。

ハンサードインターナショナルの監査・リスク委員会は、監査に関する全ての最終的な監査業務連絡を受け、監査結果が、出来る限り全ての関係者に交付されるよう取り計らいます。経営陣との間で合意された是正措置は全て、内部監査部により解決までモニタリングされます。是正措置が実施され、意図されたとおりに運用されていることを確認するために、フォローアップ・プロセスが利用されます。

ハンサード・ユニットファンドの価格設定業務の内部監査は、監査・リスク委員会が通常保証を必要とする様々な分野のリスクベース計画及び優先順位付けに基づき作成した5年間の監査サイクルに従い、内部監査部が定期的に行います。

内部監査部は5年間の監査サイクル及び年次計画に日本の契約加入者に関する事項を組み込み、企業のリスク管理フレームワーク及び内部統制環境が目的に適合しており、意図されたとおりに運用されていることを保証するために内部監査を行います。これには、業務リスクを考慮の上、少なくとも年1回はハンサードインターナショナルの日本支店の業務について定期的に内部監査を行うハンサードインターナショナルの日本支店のコンプライアンス・オフィサーの業務が対象に含まれます。

(注)5年計画において監査範囲にあるすべての監査対象項目が検討される頻度をいいます。監査計画はリスクベースで作成されていますので、5年間のうちにすべての監査対象項目が監査されますが、高リスクの項目は高い頻度で、低リスクの項目は低い頻度で監査が行われます。

 

(チ) 外部監査の有無

外部会計監査人としてプライスウォーターハウスクーパースエルエルシー(PricewaterhouseCoopers LLC)を採用しています(ただし、ハンサードインターナショナルの会計監査人であり、アスパイアの会計監査人ではありません。)。

 

③ 内部管理及び組合等の業務の執行に係る意思決定を監督する組織

前記「② 運用体制に関する内部規則」をご参照ください。

 

④ 人員及び手続並びにこれらの者の相互連携等

人員については後記「第2 関係法人の状況 1 資産運用会社の概況 (4) 役員の状況」、相互連携等については前記「② 運用体制に関する内部規則」をご参照ください。

 

⑤ 組合等による関係法人に対する管理体制等

前記「② 運用体制に関する内部規則」をご参照ください。