ハンサード(Hansard)アスパイア解体新書2021

ハンサード(Hansard)アスパイア(いつかはゆかし)や海外投資を詳しく解説!

ハンサード社アスパイア⑤運用の形態

ハンサード社アスパイア(hansard aspire)⑤運用の形態

 

2019年にハンサード・インターナショナル・リミテッドは日本で金融商品(2項有価証券)として登録されました。以前は商品説明資料をそのまま邦訳して商品を説明しましたが、今度は日本で登録された内容について9回にわたって案内していきます。

 

 

hansard.hatenablog.com

 

 

運用の形態

(イ) ハンサード・ユニットファンド

ハンサードインターナショナルは、契約加入者がハンサードインターナショナルの選定する投資対象ファンドへの投資を実質的に行うための方法として、各契約加入者が指定する配分に従って積立てを継続することによってハンサードインターナショナルを通じて間接的に保有することとなる投資対象ファンドの持分を示すために、ハンサードインターナショナルにおいて設定する勘定上の仕組みであるユニットファンドとしてのハンサード・ユニットファンドを設定し、(デポジット・ファンドなどの一部のハンサード・ユニットファンドを除き)投資対象ファンドの運用結果に連動させています。

 

ハンサード・ユニットファンドのユニット価格は、各ハンサード・ユニットファンドが設定された際にハンサードインターナショナルの投資委員会により合意されたとおり、評価日(後記「(ロ)ハンサード・ユニットファンドを通じた投資対象ファンドに対する投資の仕組み (注2)」をご参照ください。)ごとにHGPのユニットファンド管理グループにより計算されます。これらの連動対象となる投資対象ファンドは、ハンサードインターナショナルとは独立し、かつ投資対象ファンドが行う投資について単独の裁量権を有する投資運用者により運営されています。投資対象ファンドは、それぞれが定める既存の投資目的に合わせて投資します。ハンサードインターナショナルのポリシーとして、各ハンサード・ユニットファンドの投資目的を、当該ハンサード・ユニットファンドが連動している投資対象ファンドの投資目的におおむね適合するものとしています。通常、ハンサード・ユニットファンドの名称に、当該投資対象ファンドが反映されています。

 

ハンサードインターナショナルは、投資対象ファンドの資産を運用又は選定することはせず、(i)契約加入者に投資対象ファンドと連動し、契約加入者の既定の投資目的に沿うハンサード・ユニットファンドを提供すること、及び(ii)本契約に基づき、各ハンサード・ユニットファンドの管理及び契約加入者に配分されるユニットの管理に対してのみ責任を負います。

 

アスパイアを通じて投資されるハンサード・ユニットファンドの持分は、ハンサードインターナショナルが管理する他の保険商品を通じて投資されるハンサード・ユニットファンドの持分から法的に分離されているわけではありません。かかる分離は、各契約加入者に配分されたハンサード・ユニットファンドの持分をハンサードインターナショナルが常時把握できるようにするための、配分された資産の内部的な管理と報告という形で実現されます。

 

内部の会計と報告が正確に行われるための内部統制と、その結果として契約加入者のポジションが正確に保たれるための内部統制は、ハンサードインターナショナルのアクチュアリー部によって行われています。ハンサードインターナショナルのアクチュアリー部は選任アクチュアリーアイルランドソサエティー・オブ・アクチュアリー(Society of Actuaries)に属するフェロー(Fellow))によって監督されています。

 

(ロ) ハンサード・ユニットファンドを通じた投資対象ファンドに対する投資の仕組み

 

以下の図は、アスパイアにおけるハンサード・ユニットファンドを通した投資対象ファンドに対する投資の仕組みを示したものです。

 

・ 契約加入者は、ハンサードインターナショナルに対し、ハンサード・ユニットファンドを選択し、本契約で指定した積立額につき、選択した各ハンサード・ユニットファンドに投資する割合を通知します。当該ハンサード・ユニットファンドは、本契約に関連づけられ、ハンサードインターナショナルは、当該指定があったハンサード・ユニットファンドのユニットを、指定された積立金の配分に従って契約加入者に割り当てます。

 

・ 契約加入者から受領した積立金は、ハンサードインターナショナルの運営口座に入金され、当該ハンサード・ユニットファンドの各契約者が指定する割合によるユニットを購入するために保管会社であるCILに設定されたハンサード・ユニットファンド投資勘定に配分されます。各契約加入者のユニット口座に配分されるハンサード・ユニットファンドのユニット数は、当該ハンサード・ユニットファンドに配分された積立金(ただし、契約加入者が10年分の積立てを行い、その積立額が当初の本契約に定める積立額を維持している場合は、その後の累積ユニットは契約加入者から受領した各積立額の105%の額で配分されます。)を対応するハンサード・ユニットファンドについてつけられたオファー価格(注1)で除して求められます。ハンサードインターナショナルは、当該契約加入者の積立金を他の契約加入者の積立金と一緒にプールし、そのプールした金額を、随時、投資対象ファンドに投資します。

 

(注1) 「オファー価格」とは、積立金の受領時において各契約加入者に配分されるユニットを計算する際に用いられる価格として、ハンサード・ユニットファンドの各評価日(注2)にハンサードインターナショナルが決定する価格をいいます。1ユニット当たりのオファー価格は、ビッド価格(注3)に100を乗じてこれを93で除した価格を、0.5%以下の範囲で増額して決定されます。

 

(注2) 「評価日」とは、ユニットファンド管理グループがハンサード・ユニットファンドのユニット価格を計算する日をいいます。ハンサード・ユニットファンドは、各ハンサード・ユニットファンドが設定された際にHDSLと投資委員会の間で合意された価格設定頻度(ほとんどのハンサード・ユニットファンドについては、マン島及び投資対象ファンドの法域の両方が営業日の日ごとですが、一部のハンサード・ユニットファンドについては、週次又は月次ベースで計算されることがあります。)でユニット価格を計算しています。

 

(注3) 「ビッド価格」とは、ある評価日において、ビッド価格の上限と下限の間で、ハンサード・ユニットファンドのユニット数の増減に関する見込み、公平性及び価格決定の必要性を考慮して決定される価格とされます。ビッド価格の下限は、ハンサード・ユニットファンドの投資対象資産の市場取引価格から、当該ハンサード・ユニットファンドの資産の換金に要する費用としてハンサードインターナショナルが適切と認める額を控除し、これを当該ハンサード・ユニットファンドのユニット数で除して得られる額を、0.5%以下の範囲で減額して決定されます。ビッド価格の上限は、ハンサード・ユニットファンドの投資対象資産の市場取引価格に、当該ハンサード・ユニットファンドの資産取得に要した費用としてハンサードインターナショナルが適切と認める額を上乗せし、これを当該ハンサード・ユニットファンドのユニット数で除して得られる額を、0.5%以下の範囲で増額して決定されます。

 

<ハンサード・ユニットファンドを通じた投資の仕組みのイメージ図>

 

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(2)【投資対象】

 

2019年6月30日現在、契約加入者はハンサードインターナショナルが提供する184の投資対象ファンドに関連づけられたハンサード・ユニットファンドの中から選択を行うことができます。なお、投資対象ファンド及びハンサード・ユニットファンドの詳細については、前記「2 投資方針 (1) 投資方針 ① 銘柄選定の方針」をご参照ください。各ユニットファンドに対応する投資対象ファンドの概要は以下のとおりです。なお、詳細については、本書末尾の別紙をご参照ください。

 

(注1) 別紙中の「ファンド情報(ユニットファンド)」及び「ファンド情報(投資対象ファンド)」の「通貨」には、各ユニットファンド及び各投資対象ファンドを表示する際の通貨を記載し、「ファンド情報(投資対象ファンド)」の「AUM」には、各投資対象ファンドの運用資産残高を百万単位で記載しています。また、別紙中の「ファンド情報(ユニットファンド)」の「セクター」については、「資産」及び「投資地域」の組合せにより、各ファンドの属するセクターが選定される仕組みになっています。

 

(注2) 別紙中の「運用実績(ユニットファンド)」の「ファンド」、「セクター」及び「四分位」には、それぞれ以下の数値を記載しています。

「ファンド」とは、各ユニットファンドの運用実績を示します。「期別運用実績」には、それぞれ記載された該当計算期間における期首から期末までの成長率を記載し、「累積運用実績」には、記載された各期間(それぞれ直近の過去6か月、過去1年、過去3年、過去5年及び設立来)(以下、本(注2)及び別紙において同じです。)における成長率を記載しています。

 

「セクター」とは、各セクターに属する全てのファンドの平均運用実績を示します。「期別運用実績」には、それぞれ記載された該当計算期間における期首から期末までの成長率を記載し、「累積運用実績」には、記載された各期間(それぞれ直近の過去6か月、過去1年、過去3年、過去5年及び設立来)における成長率を記載しています。各ファンドの運用実績は期首及び期末の価格に基づいて算出されますが、平均運用実績の算定に際しては、同セクターに属する全てのファンドの期首及び期末の価格を、期首及び期末のそれぞれの為替レートを用いてユニットファンドごとの通貨に換算した上で運用実績を算出することとしています。そのため、同セクターに属するファンドの平均であっても、各ユニットファンドの通貨によって異なる数値となることがあります。

 

「四分位」とは、各セクターに属するファンドを比較し、運用成績に応じて4段階に区分したものです。「期別運用実績」については当該期間における運用実績、「累積運用実績」については記載された各期間における運用実績に応じてグループに分け、ユニットファンドについて運用実績が最上位の25%のグループに属するファンドに付与される「1」から最下位の25%のグループに属するファンドに付与される「4」までの4段階に区分しています。

 

(注3) 本「(2) 投資対象」では、2019年7月1日以降にユニットファンドに紐付けられた投資対象ファンドに変更が生じている場合には、当該変更後の投資対象ファンドに係る情報を記載しています。当該変更後の投資対象ファンドについて2019年6月30日を基準日とする情報を取得することができない場合または投資対象ファンドの管理会社がそのファンド情報を開示しない場合、別紙中の「ファンドの保有資産(投資対象ファンド)」欄において、投資対象ファンドの情報を開示することができない旨を記載しています。

 

(注4) 別紙中の「リスクおよび報酬(ユニットファンド)」欄に記載のリスクと報酬の高低の関係を示すスケールの数値は、CESR(欧州証券規制当局委員会)が採用するシンセティック・リスク及びリターン指標(個々のファンドのリスクの査定のみならず、複数のファンド間の公正な比較を可能にするための指標)に基づき、①ユニットファンドの設定から5年以上経過している場合には、当該ユニットファンドの価格の過去5年間のボラティリティ、②ユニットファンドの設定から5年を経過していない場合には、投資対象ファンドの価格の過去5年間(投資対象ファンドの設定から5年を経過していない場合には、投資対象ファンドの設立来)のボラティリティに基づいて、最もリスクが低く、潜在的な報酬が低いカテゴリーに付与される「1」から最もリスクが高く、潜在的な報酬が高いカテゴリーに付与される「7」までの7段階の区分を示しています。

 

(注5) 後記「第3 外国組合等の経理状況 1 財務諸表 (3) 投資有価証券明細表等 ② 株式以外の投資有価証券等明細表」には、2019年6月30日時点において積立金が投資されていた各ユニットファンドの情報を記載しています。他方、本「(2) 投資対象」においては、積立金の投資対象となるすべてのユニットファンドが実際に投資されているかどうかにかかわらず記載されています。また、2019年7月1日以降に廃止されたユニットファンドに係る情報は記載しておらず、また、2019年7月1日以降に、ユニットファンドに紐づけられた投資対象ファンドに変更が生じている場合には変更後の投資対象ファンドに係る情報を記載しています。