ハンサードファンド分析MC138 HIL Alquity Africa
本日はハンサードの中でも珍しいアフリカファンドです。
まずはアフリカ経済を確認していきます。
アフリカは沢山の国があるのでトップテンを確認していきましょう
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GDP | 経済成長率 | 人口 |
ナイジェリア |
376 | 2.40% | 1.9億人 |
349 | 1.10% | 5700万人 | |
エジプト |
235 | 5.50% | 9600万人 |
170 | 0.80% | 4100万人 | |
124 | -1.60% | 3000万人 | |
117 | 3.50% | 4000万人 | |
モロッコ |
109 | 2.90% | 3500万人 |
81 | 7.70% | 1億人 | |
75 | 6.00% | 4600万人 | |
52 | 6.80% | 5200万人 |
まずは人口の多いナイジェリア、1.9億人おり、上場企業も多いため、アフリカと言ったらナイジェリアです。次はイギリスの影響の強い南アフリカ、そしてアフリカの元優等生エジプトが続きます。
エジプトはアラブの春により王政が倒された後に、イスラム原理主義の政府が民主的に選ばれ、その後軍事政権に後退しています。
経済規模はナイジェリアでも日本の1/12です。
一人あたりの所得は1/20、つまり5%しかありません。
このようにまだまだ発展途上の国なのです。
経済成長率はナイジェリア、南アフリカともに先進国程度しか成長していません。
またエジプトは頑張っていますが、その前の時期が停滞していた反動となります。
アジアに比べるとアフリカの経済成長は限定的な状況です。
アジアは新興国と呼ばれますが、アフリカは発展途上国とその前の段階で呼ばれることもあります。
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金利 | インフレ率 | 失業率 | 財政赤字 | 政府債務 |
ナイジェリア |
13.50% | 11.31% | 23.10% | -5.10% | 21.30% |
6.75% | 4.10% | 27.10% | -4.60% | 53.10% | |
エジプト |
15.75% | 14.40% | 8.90% | -9.50% | 101.20% |
3.75% | 2.90% | 11.70% | -6.40% | 17.70% | |
15.75% | 17.96% | 20.00% | -4.90% | 65.10% | |
15.30% | 44.29% | 12.70% | -2.40% | 53.50% | |
モロッコ |
2.25% | 0.00% | 9.80% | -3.70% | 63.00% |
7.00% | 10.90% | 16.80% | -3.30% | 33.50% | |
9.00% | 4.35% | 11.50% | -7.80% | 57.10% | |
7.00% | 3.00% | 10.30% | -2.10% | 37.40% |
アフリカはインフレ率が高く経済が不安定であることがうかがえます。
財政赤字も多く、エジプトなどは政府債務が100%を超えており、追加の財政支出が厳しい状況です。
またナイジェリア、南アフリカは失業率が20%を超えており、5人に1人が失業状態です。発展途上国として経済はまだ不安定であることがうかがえます。
さて、データ上はあまり魅力的ではありませんが、ファンドの成績はどうでしょうか?
パリッとせず、停滞しています。設定来平均リターンは-4%です。
このファンドなぜかフレンズ等ほかの積み立てプログラムでも採用されています。
アフリカファンドとしては良い方なのかもしれません。
意外にもリスクは15%前後ということで先進国ぐらいで収まっています。一般的な先進国よりは安定していますね、成績はマイナスですが‥‥。
業種は飲食系が27%とほかのファンドではなかなかないのが特徴です。正直初めて見るデータですね。アフリカにとって飲食はまだこれから成長する余地のある業種ということでしょう。
投資国の割合は南アフリカ、エジプトで65%となっており、ナイジェリアは意外にも10%ほどです。モロッコのほうが多いのは意外ですね。
このように一癖も2癖もあるファンドですが、青田刈りをしたいという方にはうってつけのファンドです。
将来の潜在的成長性を感じたい方は初期に組み入れておきましょう。
このファンド、ファンドの運営コストから一部寄付を行います。
社会的責任投資に興味がある方も積極的に組み入れていくとよいと思います。