ハンサード投資家が気を付けたい初心者が陥りがちなミス
積立投資は、一括投資に比べて目標をきちんと策定して始めることが多いので、本来的には一括投資に比べて失敗しにくい投資手法です。
一括投資は基本的に儲かればいいといった形で目標を立てないことが多いのですが、積み立て投資は
- 毎月いくら積み立てるか
- 何年積み立てるか
- どのくらい資産形成を目標としてポートフォリオを作成するか
という目標決めて運用を始めます。
資産運用の成績の要因を分析すると「資産配分」が80%で、投資タイミングの影響は6%といわれています。
基本的には「資産配分の決定に時間をかけて」あとは積み立ては時間をずらしながら投資するため、投資タイミングの影響も少なくすることができます。
ただ運用は経験が積まれるにつれ徐々にリスクを取っていく傾向があることが知られています。
オーバーコンフィデンス、つまり自信過剰に陥るのです。これは3.5万人以上を5年以上にわたって追跡調査した結果となりますが、特に女性に比べ男性のほうが自信過剰状態に陥りやすい傾向があるようです。
最初は「積立」「分散」をきちんとしていても、相場を読めると勘違いして、
安い時だけ積立しようとか、ポートフォリオが徐々に同じような銘柄に集中投資していったりすることが目立ちます。
運用の安定性と運用成績は保有期間の長さにより向上することが知られています。
短期投資の世界はプロとアマチュアが一緒に戦う世界です。素人がいくら頑張っても勝つことは困難です。長期投資の世界は比較的すいていますので個人は長期投資の世界で運用を継続することをお勧めします。
多くの方が運用すこことだけなら可能です。しかしそれはボールが投げれるから・サッカーボールがけれるから、俺はうまいと勘違いしているレベルで、実際のプロとは格段の差があります。
積立投資は、感情に流されて誤った判断をしない投資環境を整えるのが重要です。
リターンの目標は必ずしもそのリターンになるわけではありませんが、その目標に対して達成可能性があるポートフォリオを言います。
たとえば5%リターンを目指した場合、預金や債券だけでは目標を達成は不可能です。一定数不動産、株式などを組み込む必要があります。
また10%狙うなら新興国中心のポートフォリオを組まないと難しいでしょう。
先進国株と新興国株のインデックス。先進国株に対して新興国株の値動きの荒さが目立つ。このようにリスクの高い投資対象は長期的には高いリターンが期待される。
ANNUALIZEDと記載があるとことが年平均リターンになっている。
10年では先進国株であるMSCI WORLD は13.69%、新興国株のMSCI Emerging Marketsが10.70%と先進国株のほうが平均リターンは高いが、1987年末からのデータで
は先進国株7.80%に対して10.67%と新興国のほうが高いことわかる。
むしろ直近の先進国株の成績が高すぎることから、平均に回帰すると考えて、先進国から資金を逃がすことも考えてもよい数字です。
実際株式の割高度を評価する株価収益率では先進国株のほうが割高です。
先進国株の株価収益率は15.08、新興国の株価収益率は11.64あります。
株価収益率は企業の利益で株式会社の時価総額を割った数字です。
企業収益が100億円だとした場合、15.08の先進国株は1508億円、11.64の新興国は1164億円ということです。
※正確な定義は1株当たりの…とありますが、上記計算でも同じ結果になります。
話がそれましたが、積立投資は目標を建てて、それを達成することができるような戦略的資産配分を決めて、多少は環境に応じて戦術的に変更するくらいで、あまり頻繁に変更しないことが最終的な成果に結びつくと思います。
何か変更を考えたときは「最初の目標と整合的か」を考えて行動することが大切です。
自信過剰になって、自分は相場が読めて、売買することでより高いリターンを獲得できると考えるようなミスを犯さないように気を付けてください。