ハンサードファンド分析イスラム債ファンド(MC213Franklin Global Sukuk USD)
本日紹介するのはハンサードに組み込まれているイスラム債のファンドです。
基本的にキリスト教やイスラム教は利息を取ることを禁じています。
シェークスピアのヴェニスの商人に出てくるシャイロックはユダヤ教徒のため、キリスト教徒に対してお金を貸すことができました。
現代ではキリスト教は利息を受け取ることを問題としませんが、イスラム教ではまだ問題になります。
そのためイスラム教では独自のルールでイスラム債といわれるスクークの発行を認めるようになりました。簡単に言うとお金を貸すという行為は禁じられているため、モノを貸すというリース契約に見なして利息に相当するリース料を取るようにしています。
ファンドの成績は比較的新興国債に近いでしょうか。昨年は2月にかけて下落しそのあとは順調に上昇しています。
投資対象国はアラブ首長国連邦が26%、インドネシア17%、サウジアラビアが13%、マレーシアが8%といった内容です。基本的にスクークの発行に積極的な国が並んでいます。三菱UFJ銀行がマレーシアで円建てのスクークの発行するというニュースもありました。
欧米と異なる経済圏として注目されるイスラム経済。流通量が増えることでますますその重要度は高まっていくことになりそうです。
格付けはトリプルBと投資適格債が中心、利息込みの平均期間が5.35年ということで基本的には中期債への投資です。
リスクレベルは7段階中の3となり比較的抑えめです。
他のインドやブラジルといった新興国債券に比べると安定していますので、
中期から後期にかけて組み入れていくのがよさそうですね。