ハンサード(Hansard)アスパイア解体新書2021

ハンサード(Hansard)アスパイア(いつかはゆかし)や海外投資を詳しく解説!

ハンサード ポートフォリオ研究① A社の場合

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ハンサード社(HANSARD)の各IFAのポートフォリオを確認しながら運用について検証していきたいと思います。

ただし特定のIFAの賞賛や非難を目的としたものではないため、IFA名は記載しません。

また個別銘柄はお金を支払って知るものですので「アセットクラス」までの表記にとどめることとします。

 

当該IFAを使っている人はわかると思いますし、各IFAのポートフォリオを知るには十分かと思います。

 

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こちらは2019年の積極型のポートフォリオです。

現金預金が57%と多いのが特徴です。

 

ここのIFAは2011年からハンサードを取り扱っているため、比較的長い実績があります。初期から有名なIFAです。

 

運用はリスク資産と無リスク資産の割合を変更していくダイナミックアセットアロケーション型です。

 

リスク銘柄は米株、欧州株、ヘルスケア、鉱山株、アジア株とバランスよく投資しています。

 

鉱山株のように直近成績が良くない銘柄も入れられるのはドルコスト平均法を理解しているからですね。

 

2018年12月は株式市場が急激に下落したため、

現在はリスクオフの時期だからドル預金が多いのでしょうか。

 

2018年1月のリスクオンの時期のポートフォリオを確認してみましょう。

 

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こちらが2018年1月のとても強気相場の時のポートフォリオです。

それでも現金預金が40%というのは少し慎重な運用をしているのかなと思います。

 

このようにしてみると機動的に資産配分を変更していくのは現実的に難しく、

多くの場合は基本ポートフォリオを決めて置き、各資産の上下幅を10%程変更できるようにしておくのがせいぜいなのかなと思います。

 

◆ダイナミックアセットアロケーションがうまいファンド

一回IFA A社から離れます。

 

ダイナミックアセットアロケーション型運用で参考になるのがキャナコード社のファンドです。カナダの会社ですが、これを運用しているのはイギリスの富裕層向け部門となります。

 

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ポートフォリオの参考にしてください。

左がローリスクの時の基本ポートフォリオで、右に行くにつれハイリスクハイリターンとなります。ローリスクだと一定程度債券を入れますが、ハイリスクとなると、債券ではなく現金に切り替わり、リスクを取るときには取りに行くという流動性を重視した運用気に切り替わります。

 

今回はハイリスクハイリターンのポートフォリオを見ていきますが、投資の内容は潔く株と現金のみです。

 

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キャナコード社は 非常に運用がうまいですが、やはり昨年末は苦戦しています。

現金13%と株式87%となります。現状は世界株と米国株を多めに組み入れ、テーマ株としてはヘルスケアを入れているようです。

 

◆IFA A社のポートフォリオについて

 

IFAはおそらくキャナコード社のようなダイナミックアセットアロケーション運用を志向していると思われますが、正直積極型のポートフォリオとしては少々保守的になりすぎていることが見て取れます。

 

保守的な運用ではさらに保守的であり、

ドル預金80%

中国株10%

鉱山株10%

という内容です。

 

仮に一括投資であったり、満期近くの運用としては良いかもしれませんが、

積立なのでもう少し積極的な運用でもよいのかなと思います。

 

ただ昔はもう少し積極的な運用でしたので恐らく「投資家の声を反映」した結果徐々にリスクを下げていってしまったと思われます。

 

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2014年1月時点のA社の積極運用ポートフォリオ

アジア株 15%

東欧株        20% 

中国株       25% 

欧州株      15%

日本株      25%

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積立投資はドルコスト平均法により「株数」を沢山買うタイミングが必要です。

このことを理解していない投資家の意見を聞くと、徐々に一括投資のようなポートフォリオになってしまいます。

 

積立投資は途中経過でマイナスなことが、必ずしも運用が下手なことを意味しません。

積立投資では安い時に多くの口数を買う期間も大切です。その時は一時的にマイナスになります。これを投資家も理解していないと運用担当者は日和見な運用となります。それでは積み立て投資のメリットを捨ててしまいます。

 

 

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IFA A社もどこかで安いところでドル預金を使って一気に買いに行けば十分挽回は可能です。今後の運用に期待しましょう。