ハンサード投資家のための積立投資研究ードルコスト平均法の効果が下がるときとは
積立投資=ドルコスト平均法というくらい、基本的には積み立て投資は同じ銘柄を継続して購入し、下がったときに沢山買い、高い時は少なく買うことが大切です。
これは銘柄を変更するのではなく投資のタイミングを変更することによるリスクコントロール法となります。
仮にポートフォリオを半年や1年で変更してよい成績になるならば、一括投資をやるべきということになります。
しかし、実は基本に忠実な積み立て投資をしていても、徐々にドルコスト平均法の効果が少なくなり、一括投資のような運用に移行していかなければならないのです。
それは運用資産と毎月の積立金額の大きさの関係によります。
2年目くらいに100万投資しているときに、毎月5万円購入していたら、毎月5%ほどの新規資金が入ってくることになり、大きな影響を及ぼします。5か月で25%近くなるわけですから。
しかし20年積み立てして2000万くらいに増えていたとします。すると毎月の5万円の影響は0.25%です。下がった時に安いところ買ったといっても、1年で3%しか影響がなくなってしまいます。
毎月5万円30年の積み立てで、5%で運用出来たら、毎月の掛け金の影響度はどのように変化していくかを表した表です。最初は8%くらい影響がありましたが、7年目くらいで1%ほどに減り、20年目にはほとんど影響がなくなっているように見えますね。
こうなると安いところをたくさん買っても調整能力は低いものになってしまうのです。
そのため積み立て投資は前半はドルコスト平均法の効果が大きく、後半はドルコスト平均法の効果が小さくなると理解することが大切です。
ドルコスト平均法の効果が大きい間は価格変動が大きいハイリスクハイリターンの投資対象を選ぶことをが大切です。
そしてドルコスト平均法の効果が下がる、運用の後半はリスクを下げた投資対象を選ぶ必要が出てきます。
◆リバランスも考えよう
積立投資を実践している場合、ポートフォリオの変更以外に投資比率を一定に保つ「リバランス」が重要になってきます。
実はドルコスト平均法の効果が大きい間は自然とリバランスされるので必要はありませんが、徐々に残高が増えてき始めたら、リバランスのし時です。
具体的には投資比率が5%以上ずれたら変更するぐらいが良いと思われます。